こんにちは!栃木県宇都宮市でホームページ制作を行っているバリュ―ションウェブスタジオの代表、高橋です。

「サイトをリニューアルしたら、検索順位が圏外に飛んで、問い合わせがゼロになった…」

これは、私がWeb業界で見てきた中で、最も悲しい失敗談の一つです。ホームページリニューアルは、正しく行えばビジネスを飛躍させる力がありますが、一歩手順を間違えると、これまで積み上げてきたSEO資産を全て失いかねません。

この記事では、私がこれまで80サイト以上の制作・運用経験を通じて培ってきた、失敗しないための具体的な手順と注意点を、私の実体験を交えながら徹底解説します。

この記事でわかること

  • ホームページリニューアルでSEO順位が低下する主な原因
  • リニューアル前・制作中・公開後にやるべきSEO対策チェックリスト
  • 重要な「301リダイレクト」の役割と設定方法の概要
  • リニューアルを成功に導くための注意点

これからリニューアルを控えている方、必見の内容です。

1. なぜホームページリニューアルで検索順位が低下するのか?

まず、なぜリニューアルによって検索順位が下がってしまうリスクがあるのでしょうか。主な原因は以下の4つです。

1. URLの変更

ページのURLが変わると、検索エンジンはそれを「新しい別のページ」として認識します。元のページが持っていたSEO評価(被リンクなど)は、何もしなければ新しいページには引き継がれません。

2. コンテンツの消失・変更

リニューアルの際に、これまでアクセスを集めていたページを削除してしまったり、評価されていた文章を大幅に変更・削除してしまったりすると、そのページが持っていた評価も失われます。

3. 内部リンク構造の破壊

サイト内のページ同士の繋がり(内部リンク)は、サイト全体の評価を形成する上で重要です。リニューアルによってこの構造が大きく変わると、評価の流れが変わり、順位に影響が出ることがあります。

4. 技術的な問題

テスト環境用の「noindex」タグ(検索エンジンに登録させない指示)を消し忘れたまま公開してしまったり、新しいサイトの表示速度が極端に遅かったり、といった技術的なミスも順位低下の大きな原因です。

【実例】私が経験した、リニューアル失敗の怖い話

以前、医療関係のクライアント様から「サイトをリニューアルしてから、全く問い合わせが来なくなった」という緊急のご相談をいただきました。調査したところ、原因は単純なミスでした。制作を担当した会社が、テスト環境で使っていた「noindex」タグ(検索エンジンに登録させない指示)を消し忘れたまま、サイトを公開してしまっていたのです。


その結果、Googleは「このサイトは検索結果に出してはいけない」と判断し、全てのページがインデックスから削除されてしまいました。


このように、たった一つのチェック漏れが、ビジネスに致命的なダメージを与えることがあります。だからこそ、これからお伝えするチェックリストが非常に重要になるのです。

2. 【リニューアル前】準備フェーズのSEOチェックリスト

リニューアルの成否は、制作を始める前の「準備」で8割決まると言っても過言ではありません。

☑ 1. 現状サイトのデータをバックアップ・分析する

Googleアナリティクスやサーチコンソールを使い、どのページがアクセスや問い合わせを生んでいるのか、「サイトの資産」を正確に把握します。

☑ 2. 新旧URLの対応表を作成する

現在のサイトの全ページのURLと、リニューアル後の新しいサイトでそれに対応するページのURLを、Excelやスプレッドシートで一覧にします。この「新旧URL対応表」は、後述する301リダイレクトで必須となる、最も重要な資料です。

【バリューションウェブスタジオの視点】
この対応表は、リニューアルプロジェクトにおける「命綱」です。私たちは、全ページのURLを漏れなくリストアップし、リダイレクト設定後には、この表を使って一件一件、手動で転送確認を行うことを徹底しています。

☑ 3. 301リダイレクト計画を立てる

301リダイレクトとは、「このページは恒久的に新しいURLに移転しました」と検索エンジンに伝える指示のことです。これにより、古いページが持っていたSEO評価を、新しいページへ引き継ぐことができます。新旧URL対応表を基に、全ての古いURLから新しいURLへ、1対1で301リダイレクトをかける計画を立てます。

☑ 4. サイト構造・URL構造を設計する

新しいサイトの構造(サイトマップ)やURL(パーマリンク)を、ユーザーにとって分かりやすく、かつSEOにも強い形になるよう設計します。

☑ 5. SEO要素の引き継ぎ計画

現在のサイトで評価されている各ページのtitleタグ、meta descriptionh1見出し、そして本文のコンテンツを、新しいページにどのように引き継ぎ、あるいは改善するかを計画します。

3. 【リニューアル中】制作・開発フェーズのSEOチェックリスト

新しいサイトの制作・開発中のチェックポイントです。

☑ 1. テスト環境へのアクセスをブロックする

制作中のサイトは、通常、本番のサーバーとは別のテスト環境で構築します。この制作中のサイトをGoogleが誤ってインデックスしてしまわないよう、Basic認証(パスワード制限)をかけるか、全ページに「noindex」タグを設定することが絶対に必要です。

【バリューションウェブスタジオの視点】
先ほどお話しした「怖い話」は、まさにこのステップのミスが原因でした。これは料理でいう「火の元の確認」と同じくらい、絶対に忘れてはならない基本動作です。

☑ 2. SEO要素を正しく実装する

準備フェーズで計画した、titleタグ、meta descriptionh1見出し、canonicalタグなどを、各ページに正しく実装していきます。

☑ 3. 構造化データを実装する

パンくずリストや会社情報などに構造化データを実装し、ページの内容を検索エンジンがより理解しやすくなるようにします。

☑ 4. 表示速度とモバイル対応を徹底的にテストする

新しいサイトが、特にスマートフォンで高速に表示され、快適に操作できるかを入念にテストします。Googleの「PageSpeed Insights」などのツールを活用しましょう。

4. 【リニューアル後】公開フェーズのSEOチェックリスト

いよいよ公開です。公開直前と直後の作業が、リニューアルの成否を分けます。

☑ 1. 公開直前の最終チェック【重要】

  • テスト環境にかけていたBasic認証を解除します。
  • 全ページに設定していた「noindex」タグを必ず削除します。これを忘れると、新しいサイトがいつまで経っても検索結果に表示されません。

☑ 2. 公開直後の必須作業

  • 301リダイレクトの実装と全件チェック
    準備した新旧URL対応表に基づき、サーバー側で301リダイレクトを設定します。設定後、リストのURLを一つずつチェックし、全て正しく転送されるかを確認します。
  • XMLサイトマップの更新と送信
    新しいサイトのXMLサイトマップを作成し、Googleサーチコンソールから送信します。
  • Googleアナリティクスタグの動作確認
    新しいサイトでもアクセス解析が正しく行われているかを確認します。

【バリューションウェブスタジオの視点】
サイト公開日は、私たち制作会社にとって最も緊張する一日です。公開ボタンを押して終わりではなく、これら全てを確認し、安定稼働を見届けるまでが「公開作業」です。

☑ 3. 公開後の継続的な監視

  • Googleサーチコンソールでの監視
    公開後、数週間は特に注意深くサーチコンソールを確認し、「404エラー(ページが見つかりません)」やその他のクロールエラーが増えていないかを監視します。
  • 順位とトラフィックの定点観測
    リニューアル後は一時的に順位が変動することがありますが、それが長期的な下落に繋がっていないか、主要キーワードの順位とサイト全体のトラフィックを注意深く見守ります。

まとめ:計画的なSEO引継ぎが、リニューアル成功の鍵

ホームページのリニューアルは、ビジネスにとって大きな一歩ですが、同時にSEOの観点からは非常にデリケートなプロジェクトです。今回ご紹介したチェックリストを参考に、ぜひ万全の準備でリニューアルに臨んでください。

私たちバリュ―ションウェブスタジオでは、この記事で解説したような失敗しないための緻密な計画と、80サイト以上の経験に裏打ちされた確実な実行力で、お客様のリニューアルをサポートします。

「ホームページを新しくしたいけど、検索順位が下がるのが怖い」
「今のサイトの価値を保ったまま、リニューアルを進めたい」

そんなお悩みをお持ちの事業者様は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

▶ ホームページリニューアルに関する無料相談はこちらから

この記事を書いた人

バリューションウェブスタジオ代表:高橋 雄太の写真

高橋 雄太(たかはし ゆうた)

バリューションウェブスタジオ代表|HP制作・SEO・MEO対策アドバイザー

栃木県宇都宮市を拠点に、中小企業や個人事業主向けのホームページ制作を数多く手がける。WordPress のテンプレート制作を軸に、「速くて、安くて、効果の出るWebサイト」を提供。また、SEOやGoogleマップ(MEO)を活用したローカル集客支援にも強みを持つ。