「Googleサーチコンソールを導入したけど、何を見ればいいか分からない…」
「GA4(アナリティクス)との違いがよく分からない…」
「表示されるエラーや警告の意味が分からず、放置してしまっている…」
こんにちは!栃木県宇都宮市で、これまで80以上の事業者様のホームページ制作と分析・改善を支援してきた「バリューションウェブスタジオ」代表の高橋です。
Web集客において、GA4と並んで「絶対に必須」と言える無料ツールが、このGoogleサーチコンソールです。しかし、多くの事業主様がその真の価値を理解しないまま、宝の持ち腐れにしてしまっている現実を、私たちは何度も見てきました。
もし、GA4が「店舗に来店したお客様の、店内での行動を分析するツール」だとすれば、 サーチコンソールは「店舗の外で、どんな看板(検索結果)を見て、どれくらいの人が興味を持ってくれたか」を分析し、さらに「Googleという大家さんから見た、あなたの店舗の建物(サイト)の健康状態」を知るためのツールです。
この記事では、私たちがクライアント様のサイトを分析する際、SEOの成果を最大化するために必ず確認している必須レポート4選と、そのデータから具体的な改善アクションに繋げるためのプロの思考法を、私たちの経験(Experience)と専門性(Expertise)に基づいて徹底的に解説します。
この記事でわかること
- サーチコンソールで「本当に分かること」と、GA4との決定的な違い
- 【私たちの実例】 サーチコンソール分析がSEO成果に直結した一次情報
- プロが必ず確認する「必須レポート」4つの具体的な見方と使い方
- 「表示回数」「クリック率」「インデックスエラー」から読み解く改善のヒント
この記事を最後まで読めば、あなたはサーチコンソールの複雑そうな画面に怯えることなく、「Googleからの貴重な通知表」を読み解き、サイトを改善するための「次の一手」を明確にできるようになるはずです。
1. なぜサーチコンソール分析がSEOに不可欠なのか?
サーチコンソールは、Google検索におけるサイトのパフォーマンスを監視・管理できる、唯一の「公式ツール」です。これを導入しないのは、Googleに対して「私たちのサイトのことは気にしないでください」と言っているようなものです。
当スタジオの実例1:「インデックスエラー」の放置で、売上の機会を逃し続けたECサイト
以前、ご相談を受けたあるECサイト様。商品は魅力的で、GA4で見ても一定のアクセスはあるものの、売上が伸び悩んでいました。
私たちがサーチコンソールの「インデックス(ページ)」レポートを確認したところ、数百ある商品ページのうち、半分以上が「noindex」タグによってインデックス(Googleへの登録)から除外されていることが判明しました。原因は、サイトリニューアル時にテスト環境の設定をそのまま本番環境に引き継いでしまったという、単純な技術的ミスでした。
このサイトは、自ら「商品を棚に並べない」状態で、必死に集客していたのです。このエラーを修正し、Googleに再クロールをリクエストした結果、数週間で検索流入は2倍以上に増加しました。これは、サーチコンソールを定期的に監視していれば、すぐに防げたはずの深刻な機会損失でした。
参考記事
当スタジオの実例2:「お宝キーワード」の発見で、問い合わせ数を0→5件に
ある工務店のクライアント様は、「宇都宮市 工務店」のようなビッグキーワードでの上位表示に苦戦していました。
しかし、サーチコンソールの「検索パフォーマンス」を詳細に分析したところ、「宇都宮市 平屋 施工事例」というキーワードで、「表示回数」は月間500回以上あるにもかかわらず、「クリック率」が1%未満と極端に低いことが分かりました。これは、「平屋に興味がある人が、検索結果で当社のサイトを見かけてはいるが、タイトルが魅力的でないためクリックしていない」という証拠です。
そこで私たちは、既存の施工事例ページのタイトルを「豊富な施工事例集」といった曖昧なものから、「【宇都宮市】平屋の施工事例5選|お客様の声と価格帯も公開」という、検索キーワードに具体的に応えるタイトルに修正しました。
結果、クリック率は劇的に改善し、その記事経由での具体的な相談が月5件以上入るようになりました。これは、GA4だけを見ていては決して発見できなかった「お宝キーワード」でした。
2. プロが必ず確認するGoogleサーチコンソールの必須レポート4選
サーチコンソールには多くの機能がありますが、日常的に確認し、サイト改善に直結するのは以下の4つです。
レポート1:【最重要】検索パフォーマンス
- 場所: [検索パフォーマンス]
- 見るべき指標: 「合計クリック数」「合計表示回数」「平均CTR」「平均掲載順位」
これは、サイトがGoogle検索で「どのキーワード(クエリ)で」「何回表示され」「何回クリックされ」「平均何位か」を示す、SEOの中核レポートです。
【バリューションウェブスタジオの視点】
私たちはこのレポートを「SEO改善の宝庫」と呼んでいます。特に重視するのが「クエリ(キーワード)」ごとの分析です。
- 「表示回数」は多いが、「CTR(クリック率)」が低いキーワード
- 課題: 検索結果には表示されているが、タイトルやディスクリプション(説明文)が魅力的でなく、クリックを逃している。(上記の実例2のケース)
- アクション: そのキーワードでの対策は成功とし、リソースを他のキーワードに移す。
- 「クリック数」が多く、「掲載順位」が5位〜15位のキーワード
- 課題: あと一歩で上位表示(1〜3位)を狙える「お宝キーワード」。コンテンツの内容が、競合の1〜3位の記事に比べて少しだけ足りていない。
- アクション: 読者の検索意図を再考し、より具体的で魅力的なタイトル・ディスクリプションに修正(リライト)する。
- 「掲載順位」は高い(1〜3位)が、「クリック数」が少ないキーワード
- 課題: そもそもそのキーワードの検索需要(検索ボリューム)がほとんどない。
- アクション: 競合記事と比較し、自社記事に不足している情報(例:料金、具体例、専門家の見解)を追加するリライトを行う。
参考記事
レポート2:【健康診断】インデックス(ページ)
- 場所: [インデックス作成] → [ページ]
- 見るべき指標: 「インデックス登録済み」「インデックス未登録」
これは、サイト内の全ページをGoogleがどのように認識しているかを示す「健康診断書」です。
【バリューションウェブスタジオの視点】
私たちが真っ先に確認するのは、「インデックス未登録」の項目です。ここに重要なページ(サービスページやブログ記事など)が含まれていないかを確認します。
- 主なエラー理由
noindex
タグによって除外されました: (上記の実例1のケース)意図的に検索結果から除外する設定になっています。これが重要なページにある場合は、即座にタグを削除します。- robots.txt によりブロックされました: Googleの巡回ロボット(クローラー)自体をブロックしています。設定ミスがないか確認します。
- 見つかりませんでした(404): ページが削除されているのに、どこかからリンクが残っている状態です。
- クロール済み - インデックス未登録: Googleはページを認識したが、内容が薄い、他と重複しているなどの理由で、インデックスする価値がないと判断された状態。リライトが必要です。
- アクション: 重大なエラー(特に
noindex
)がないかを定期的に監視します。
参考記事
レポート3:【サイトの評判】リンク
- 場所: [リンク]
- 見るべき指標: 「外部リンク(上位のリンク元サイト)」「内部リンク(上位のリンクされているページ)」
これは、サイトが「どこからリンクされているか(外部リンク)」、そして「サイト内でどのページに多くリンクが集まっているか(内部リンク)」を示すレポートです。
【バリューションウェブスタジオの視点】
- 外部リンク: どのようなサイトからリンクされているかを確認します。ここに、見覚えのない海外のスパムサイトや、明らかに低品質なサイトからのリンクが急増している場合、Googleからペナルティを受けるリスクがあります。
- アクション: 信頼できるサイトからのリンク(外部リンク対策の成果)が増えているかを確認し、不自然なリンクがないかを監視します。
- 内部リンク: サイト内で最も多く内部リンクが集まっているページ=「サイト運営者が最も重要だと考えているページ」とGoogleは判断します。
- アクション: 本来最も重要なはずの「サービスページ」や「お問い合わせページ」よりも、重要でないページにリンクが集まっていないかを確認し、サイト全体のリンク構造を見直します。
参考記事
レポート4:【使いやすさ】ページ エクスペリエンス
- 場所: [エクスペリエンス] → [ページ エクスペリエンス] [ウェブに関する主な指標]
- 見るべき指標: 「良好な URL の割合(モバイル)」「LCP」「INP」「CLS」
これは、サイトの「使いやすさ」や「表示速度」をGoogleがどう評価しているかを示すレポートです。
【バリューションウェブスタジオの視点】
特に重要なのが「ウェブに関する主な指標(Core Web Vitals)」です。
- LCP: ページの読み込み速度
- INP: ページの応答性(クリックなどへの反応速度)
- CLS: ページのレイアウトの安定性(読み込み中にガタつかないか)
これらは、ユーザー体験に直結するため、Googleが検索順位の要因として使用しています。
- アクション: モバイルでの「良好な URL の割合」が低い場合、サイトの表示速度が致命的に遅い可能性があります。これはSEO以前に、ユーザーの離脱に直結する大問題です。
まとめ:サーチコンソールは「Googleからの無料コンサルティング」だ
Googleサーチコンソールは、単なる分析ツールではありません。それは、**「あなたのサイトのここが素晴らしい(表示回数)」「ここがもったいない(低CTR)」「ここが壊れている(インデックスエラー)」**と、Googleが無料で具体的に教えてくれる、最高のコンサルティングツールです。
私たちバリュエーションウェブスタジオは、ホームページを「作って終わり」にせず、GA4やこのサーチコンソールといったツールを駆使してデータを分析し、お客様のビジネス成果が最大化するよう、公開後も伴走型でサポートし続けることを信条としています。
「自社サイトの健康状態を一度プロに見てほしい」 「サーチコンソールのデータから、具体的な改善策を一緒に考えてほしい」
そんな時は、ぜひお気軽に私たちにご相談ください。80以上のサイトを分析してきた経験から、貴社のサイトの「次の一手」を一緒に見つけ出します。