こんにちは!栃木県宇都宮市でホームページ制作やWeb集客のサポートを行っているバリューションウェブスタジオの代表、高橋です。
「ホームページ制作を依頼したいけど、どうやって伝えればいいんだろう?」
「複数の会社から見積もりを取ったら、金額も提案内容もバラバラで、どれが良いか分からない…」
ホームページ制作の依頼で、このような経験をされたり、不安を感じたりしている担当者様は非常に多いのではないでしょうか。
実は、制作会社から的確な見積もりと質の高い提案を引き出し、プロジェクトを成功に導くためには、RFP(提案依頼書)という書類の準備が非常に重要になります。これは、いわばホームページ制作における「家の設計図」のようなものです。
この記事では、初めての方でも分かりやすいように、RFPとは何か、なぜ重要なのか、そしてホームページ制作会社に伝えるべき必須項目とその書き方を、すぐに使えるテンプレート形式で徹底解説します。
この記事でわかること
- RFP(提案依頼書)の基本的な役割と作成するメリット
- 的確な見積もりと提案を引き出すための必須項目リスト
- 各項目の具体的な書き方とポイント
- すぐに使えるRFPの項目テンプレート
この記事を読めば、制作会社とのやり取りがスムーズになり、貴社にとって最適なパートナーを見つけるための一歩が踏み出せるはずです。
1. RFP(提案依頼書)とは?なぜ作成が重要なのか
まず、RFPとは何か、そしてなぜその作成が重要なのかを理解しておきましょう。
RFP(提案依頼書)の定義
RFPとは「Request for Proposal」の略で、日本語では「提案依頼書」と訳されます。
Webサイト制作などを外部の会社に依頼する際に、プロジェクトの目的、背景、要件、予算といった情報をまとめた書類のことです。発注側は、このRFPを複数の制作会社に提示し、それに対する提案と見積もりを依頼します。
RFP作成の4つの大きなメリット
- 社内での目的が整理・統一される
RFPを作成する過程で、「なぜホームページを作るのか」「何を達成したいのか」といった目的が明確になり、関係者間での認識を統一することができます。 - 提案の質と精度が向上する
制作会社は、RFPを通じて貴社のビジネスや要望を深く理解できるため、より的確で質の高い提案をしやすくなります。 - 正確な見積もりが取得できる
プロジェクトの範囲や要件が明確になるため、制作会社はより正確な見積もりを算出できます。「最初に安く提示して、後から追加費用を請求される」といったトラブルを未然に防ぐことに繋がります。 - 公平な比較検討が可能になる
全ての制作会社が同じRFP(要件)に基づいて提案・見積もりを行うため、「どの会社が最も自社の要望を理解し、優れた提案をしてくれているか」を公平な基準で比較・検討できます。
2. 【テンプレート付】ホームページ制作RFPの必須項目と書き方
それでは、実際にRFPに記載すべき必須項目とその書き方を、テンプレート形式で解説します。全てを完璧に埋める必要はありません。分かる範囲で、できるだけ具体的に書くことがポイントです。
1. 会社・事業概要
- 何を書く?
- 会社名、事業内容、企業の強み・特色、主な顧客層など。
- なぜ重要?
- 制作会社が貴社のビジネスを理解し、その文脈に合ったホームページを提案するための基本情報となります。
2. ホームページ制作の目的とゴール(最重要)
この目的・ゴールによって、ホームページ全体の戦略、デザイン、構成が全て決まります。最も重要な項目です。
- 何を書く?
- なぜホームページを作りたいのか、その目的を具体的に記載します。「新規問い合わせを月10件獲得したい」「会社の信頼性を高め、採用応募を増やしたい」「オンラインでの予約を完結させたい」など、可能であれば具体的な数値目標も記載しましょう。
- なぜ重要?
- この目的・ゴールによって、ホームページ全体の戦略、デザイン、構成が全て決まります。最も重要な項目です。
3. 現状の課題
- 何を書く?
- もし既存のホームページがあれば、その問題点を記載します。「デザインが古い」「スマートフォンで見づらい」「情報が探しにくい」「問い合わせが全く来ない」「自社で更新できない」など。
- なぜ重要?
- 制作会社が、何を解決すべきかを明確に理解する手助けとなります。
4. ターゲットユーザー
- 何を書く?
- 新しいホームページを、主に誰に見てほしいかを記載します。「30代の働く女性」「宇都宮市内で新築を検討しているファミリー層」など、具体的にイメージすることで、よりターゲットに響くサイトになります。
- なぜ重要?
- デザインのテイストや、掲載すべきコンテンツ、言葉遣いなどを決定する上での重要な判断基準となります。
5. 必要な機能・ページ構成(要件定義)
- 何を書く?
- 現時点で必要だと考えているページや機能をリストアップします。
- ページ例
トップページ、サービス紹介、料金一覧、施工事例、会社概要、スタッフ紹介、お知らせ(ブログ機能)、お問い合わせフォーム、プライバシーポリシーなど。 - 機能例
オンライン予約システム、ブログ機能、SSL化(セキュリティ対策)、多言語対応など。
- なぜ重要?
- プロジェクトの作業範囲を定義し、正確な見積もりを算出するために不可欠です。分からなければ「提案してほしい」と記載しても問題ありません。
6. デザインの要望・参考サイト
- 何を書く?
- 希望するデザインのイメージ(例:「信頼感のある、青を基調としたデザイン」「温かみのある、親しみやすいデザイン」など)を伝えます。
- イメージに近いと感じる参考サイトのURLを2~3つ提示すると、認識のズレが少なくなります。(同業種のサイトでなくても構いません)
- なぜ重要?
- デザインという主観的な要素について、具体的なイメージを共有することで、後の「イメージと違う」といった手戻りを防ぎます。
7. 予算
- 何を書く?
- 今回のホームページ制作にかけられる、おおよその予算感を記載します。「50万円以内」「80万~100万円程度」など。
- なぜ重要?
- 予算を伝えることは、制作会社がその範囲内で実現可能な最大限の提案をするための重要な情報です。予算を隠してしまうと、現実的でない高額な提案や、逆に安価だが質の低い提案が出てきてしまい、比較検討が難しくなることがあります。
8. 納期
- 何を書く?
- ホームページを公開したい希望時期を記載します。「〇月〇日までに公開したい」「〇月頃にオープン予定」など。
- なぜ重要?
- 制作会社のスケジュールで対応可能かどうかの判断材料となります。
9. 公開後の運用体制
- 何を書く?
- ホームページ公開後、誰がどのように更新・管理していく予定かを記載します。「自社でブログを更新したい」「専門知識がないので、保守・管理もお願いしたい」など。
- なぜ重要?
- 自社で更新したい場合はWordPressなどのCMS導入が必須になるなど、サイトの構築方法や、制作会社との長期的なお付き合いの形を決める上で重要になります。
3. RFP作成・依頼時のポイントと注意点
1. 完璧を目指さない
全ての項目を完璧に埋められなくても大丈夫です。むしろ、課題や要件を一緒に整理してくれるのが、良いパートナーの証でもあります。
2. 「想い」を伝える
機能や要件だけでなく、「この事業を通じて、お客様にどうなってほしいか」といった想いを伝えることで、制作会社のモチベーションも高まり、より良い提案に繋がります。
3. 複数社に依頼する
2~3社に同じRFPを送付し、提案内容と見積もりを比較検討することをお勧めします。
まとめ:質の高いRFPが、ホームページ制作成功の第一歩
ホームページ制作を成功させる鍵は、いかにして自社の目的や要望を制作会社に正確に伝え、最適な提案を引き出すかにかかっています。そのための最も強力なツールが、今回ご紹介したRFP(提案依頼書)です。
RFPを作成するプロセスは、自社の課題や目標を再確認する絶好の機会でもあります。今回ご紹介したテンプレートを参考に、ぜひ貴社だけのRFPを作成してみてください。
私たちバリューションウェブスタジオでは、お客様がまだRFPを作成する前の段階から、目的や課題を整理するお手伝いもさせていただいております。
「何から書けばいいか分からない」
「自社の課題を一緒に見つけてほしい」
といったご相談も大歓迎です。私たちは、お客様に寄り添う「伴走型パートナー」として、ホームページ制作の最初のステップから、丁寧にサポートいたします。