こんにちは!
バリューションウェブスタジオの高橋です!
ホームページは「作れば終わり」ではありません。
むしろ、設計、構築、デザイン、運用までのすべてにおいて、実績を出すための戦略が必要です。
本記事では、「ホームページで絶対にやってはいけないこと」を、
設計、構築、デザイン、コンテンツ、SEO、運用、セキュリティ、ツール選定、発注・契約、ブランディングの10テーマに分けて解説します。
この記事を読むだけで、むだな投資や失敗を避ける手続きが見えるはずです。
- 1. 第一章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|設計編
- 2. 第二章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|構築編
- 3. 第三章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|デザイン編
- 4. 第四章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|コンテンツ編
- 5. 第五章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|SEO編
- 6. 第六章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|運用編
- 7. 第七章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|制作会社選定編
- 8. 第八章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|無料ツール活用編
- 9. 第九章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|運用・更新編
- 10. 第十章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|まとめとチェックリスト
第一章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|設計編
■目的を決めずに作り始める
「何のためにホームページを作るのか?」が曖昧なまま進めると、
後で方向修正に手間がかかり、“とりあえず作っただけ”で終わってしまうリスクが高まります。
- 問い合わせを増やしたいのか
- 採用エントリーを増やしたいのか
- ブランドの信頼性を高めたいのか
目的の言語化は、すべての設計の出発点。
社内・関係者での合意形成もここで済ませておくのが理想です。
■ターゲットが曖昧で“誰にも刺さらない”
ホームページは「誰にでも通用する万能ツール」ではありません。
“理想の見込み客”にとって使いやすく、響く内容にすることが重要です。
- 年齢・業種・課題意識などを言語化
- 読むシチュエーションや悩みを想定
- 「自分ごと」として感じてもらえる構成・コピーを意識
ターゲット像が曖昧なままだと、表現が中途半端になり、
誰の心にも刺さらないサイトになってしまいます。
■差別化ポイントが設計に反映されていない
「他社と何が違うのか?」という明確な視点がないまま進めると、
よくあるテンプレ的サイトに埋もれてしまいます。
- 過去の実績/サービスの特徴/対応範囲などの強み
- 顧客が感動したエピソード
- 他社では対応が難しい柔軟性・スピード感
などを最初の段階で棚卸しし、サイト設計に落とし込むことがカギになります。
■訪問者の導線設計がない(行き止まりサイト)
どれだけ綺麗なデザインでも、
「次に何をすればいいのか」が示されていなければユーザーは離脱してしまいます。
- 各ページに「次の行動」や「関連情報」への導線を設置
- CTA(お問い合わせ・資料請求など)の位置や文言も初期段階で想定
- 導線がない=機会損失です
とくに、スマホユーザーにとっては「迷わず動ける設計」が重要になります。
■競合分析をしないまま設計してしまう
競合サイトの分析なしに制作を始めるのは、地図なしで旅に出るようなもの。
「どのポジションで戦うか」の把握が設計の前提になります。
- 地域・業界で上位表示されているサイトの構成・導線・言葉遣いをチェック
- 自社がどこで差を出すか、明確にする
特にSEO・集客を重視する場合は、事前調査が欠かせません。
▶関連記事:【地域密着型】ホームページ制作で成果を出すための戦略|宇都宮・栃木対応
第二章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|構築編
構築フェーズでは「見た目に表れない問題」が、SEOや表示速度、保守性に直結する重要な要素となります。
基礎が崩れていると、どんなにデザインやコンテンツに力を入れても成果に結びつきません。
ここでは、実際にありがちな“構築段階での落とし穴”と、そのリスク、回避策について徹底的に解説します。
■無料サーバーで公開してしまう
「まずは無料で様子を見たい…」
その気持ちは理解できますが、無料サーバーはビジネス利用において多くのデメリットをはらんでいます。
──よくある問題点
- 通信速度が遅い:ユーザー体験が悪くなり、SEOにもマイナス。
- 容量制限が厳しい:画像やPDFを多用するサイトではすぐ限界に。
- WordPressが使えない:CMS非対応で更新管理が手間に。
- 広告が強制表示される:第三者の広告で信用を失うことも。
- サポートがない:万が一のトラブルに対応できないリスク。
──解決策
最初から、エックスサーバーなどの有料サーバー(年間数千円〜)を選ぶのが安全です。
特にWordPress運用を前提とするなら、SSL・自動バックアップ・安定した速度が担保されたサーバーは必須です。
▶関連記事:【実績と安心】ドメイン・サーバーはエックスサーバーがおすすめな5つの理由
■SSL(https)未対応のまま公開
現代において「SSL非対応=危険なサイト」という認識が一般化しています。
──なぜSSLが必須か?
- Google Chromeで「保護されていない通信」と警告が出る。
- フォーム送信やお問い合わせ時の情報漏洩リスク。
- SEO評価が下がる(GoogleはSSLをランキング要素と明言)。
──ありがちな誤解
「お問い合わせフォームがないから、SSLは不要だよね?」
→ どんな小規模サイトでも、SSLは標準です。
──解決策
多くのサーバーでは、無料SSLが導入可能。
必ずSSL対応にして「https://〜」でアクセスできる状態にしておきましょう。
■URLの正規化をしていない
「https://example.com」
と「https://www.example.com」
は、Googleにとって“別のページ”です。
──何が起きる?
- 同じ内容のページが重複コンテンツ扱いされる。
- SEO評価が分散し、順位が下がる。
- リンクの信用スコア(PageRank)が割れる。
──解決策
- canonicalタグの設定(WordPressテーマやSEOプラグインで対応可能)
- Search ConsoleでのURL統一
- .htaccessやサーバー設定でのリダイレクト(301)
特に制作会社や外注先に依頼する場合は、「正規化の対応をしていますか?」と事前に確認しましょう。
■パンくずリストがない
パンくずリストとは、ページの階層構造をユーザーと検索エンジンに示すナビゲーションのことです。
例:ホーム > サービス > ホームページ制作
──ない場合のデメリット
- ユーザーがサイト内で迷子になりやすくなる。
- Googleがサイト構造を正しく理解できない。
- 検索結果にパンくずが表示されず、クリック率が下がる。
──解決策
WordPressなら「Breadcrumb NavXT」や「Yoast SEO」などのプラグインで簡単に導入可能。
テーマによってはデフォルトで表示設定があるので確認しておきましょう。
■ページ表示速度を軽視している
表示速度が遅いと、それだけでユーザーは離脱してしまいます。
──具体的なデータ
- 3秒遅れるだけで直帰率が上昇
- 表示速度が遅い=検索順位の低下につながる
──よくある原因
- 高画質な画像(1MB超)をそのまま使用
- 不要なJavaScriptやプラグインの乱用
- サーバーの応答速度が遅い
──解決策
- 画像は100KB以下&WebP形式が理想
- 「EWWW Image Optimizer」「ShortPixel」などで自動圧縮
- キャッシュプラグイン(WP Fastest Cacheなど)で高速化
- サーバー選定にも注意(共用サーバーなら高速対応型を)
■モバイル対応がされていない
2025年現在、訪問者の約7~8割はスマートフォンからのアクセスです。
──モバイル非対応のサイトは…
- スマホで表示が崩れる or 小さすぎて読めない
- ユーザーの離脱率が激増
- Googleによる「モバイルファーストインデックス」で検索順位が下がる
──解決策
- レスポンシブデザインを採用
- モバイルでの表示確認を複数端末で実施
- 管理画面でのモバイルビュー確認も怠らずに
■alt属性(画像の代替テキスト)を設定していない
視覚的には見えない「alt属性」ですが、検索エンジンと視覚障がい者にとっては重要な情報源です。
──altを入れていないと…
- 画像検索にヒットしない
- アクセシビリティに配慮できていないと評価される
──解決策
意味のある画像には「簡潔で正確な説明文」をalt属性として設定しましょう。
例:
・NG:alt=""(空)
・OK:alt="宇都宮市のホームページ制作事例"
■JavaScriptのエラー・無駄なコードが放置されている
小さなJSのエラーでも、ページが正しく動作しなかったり、表示崩れの原因になります。
──ありがちな例
- jQueryの読み込み順が間違っている
- 他プラグインと競合して動作が止まる
- 不要なアニメーションで読み込みが重くなる
──解決策
- コンソールでのデバッグを習慣化
- 軽量なライブラリを選ぶ
- 不要なスクリプトは読み込まない or defer属性で後読み対応
■お問い合わせフォームが機能していない(or テストしていない)
公開後に最も多いクレームがこれです。
──よくあるミス
- 送信ボタンを押しても反応しない
- 管理者に通知が届かない
- reCAPTCHAの誤作動で送信できない
──対策
- 公開前に必ず複数端末で動作テスト
- 自動返信メール・管理者通知の動作確認
- フォームプラグインは「Contact Form 7」「WPForms」など信頼性の高いものを選ぶ
■まとめ:構築段階のミスは“見えない地雷”
構築段階のトラブルは「公開してから発覚する」ケースが多く、
その時点では取り返しがつかない、またはコストがかかって修正されることがほとんどです。
だからこそ、構築前〜構築中の段階で、以下を徹底しておくことが大切です。
- サーバーとドメインは“信用できる有料”を選ぶ
- セキュリティ&URL正規化は最初からやるべきSEOの基本
- 表示速度とスマホ対応は“ユーザー満足度”の根幹
- alt・構造化・パンくずリストで検索エンジンにも配慮
「技術的なことは不安…」「そもそもどこから手をつけていいか分からない」
そんな方は、【徹底比較】自作 vs プロに依頼|ホームページ制作はどちらがおすすめ? をぜひご覧ください。
第三章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|デザイン編
ホームページのデザインは、単なる「見た目の美しさ」を競うものではありません。
ユーザーに「伝える」「行動してもらう」ための設計図であり、企業の信頼・印象を左右する顔です。
しかし、「カッコよさ重視」「自己満足の世界」に偏ると、本来の目的を見失いかねません。
ここでは、ありがちな“やってはいけないデザインミス”を深掘りしてご紹介します。
■トンマナ(トーン&マナー)が統一されていない
色・フォント・余白・レイアウト。
ページごとにバラつきがあると、それだけで「不信感」につながります。
例:
- トップページは落ち着いた青基調 → 下層ページはなぜかビビッドな赤
- お問い合わせページだけフォントが違う
- アイコンや見出しのあしらいがページごとに統一されていない
■ユーザー心理に与える影響
- 「ちゃんと作られていない」印象を与える
- 「どこに何があるかわからない」と混乱
- 企業・ブランドの信頼が下がる
──解決策
- 色・書体・装飾ルールはデザインガイドラインとして明文化
- トーンは「業種 × ターゲット層」に合わせて設計
- 使用パーツ(ボタン・見出し・アイコン)は極力パターンを絞る
■アニメーションや動きが過剰
フワッ、グルグル、スライド…。「動き」は目を引く半面、多すぎると逆効果です。
──デメリット
- 情報が入りづらくなる(集中力が途切れる)
- モバイルでの読み込みが重くなる
- 重要な情報にたどり着くまでに離脱される
──あるある
- 全セクションで異なるアニメーションを使用
- 読み込み時にローディングが長すぎる
- クリックしようとすると動いて逃げるボタン
──解決策
- アニメーションはあくまで“補助的な演出”として使う
- ユーザーの視線誘導、CTAへの誘導など意味を持たせた使い方を意識する
- スマホ表示ではアニメーションを減らす or 切り替える
■フォントサイズ・行間が読みづらい
見た目の「おしゃれさ」を追求しすぎると、読みやすさが犠牲になることがあります。
──注意点
- フォントサイズが12px以下だとスマホで読めない
- 行間が詰まりすぎると読み疲れする
- 明朝体などクセのあるフォントは高齢層に不向き
──推奨ルール
- 本文サイズ14px以上
- 行間は1.4em~1.8emゆったり目に
- ゴシック系 or ユーザー層に合わせた読みやすい書体を選ぶ
■ユーザー視点での動線が設計されていない
見た目が美しくても、“どこに何があるのか”が直感的にわからないと離脱されます。
──失敗例
- ナビゲーションが小さすぎて見逃す
- CTAボタンが埋もれていてクリックされない
- どこから問い合わせすればいいかわからない
──解決策
- ヘッダー・フッターに明確な導線を配置
- 各ページに「次の行動」がわかるナビゲーション設計(例:関連サービス、事例、問い合わせなど)
- CTA(お問い合わせボタン・LINE連携など)は目立つ場所+色で統一
■ターゲットに合っていないデザインをしてしまう
「オシャレなデザインにしたい!」という気持ちはわかりますが、
ターゲットと合っていない=成果に繋がりにくいということです。
例:
- シニア層向けサービスなのに、ポップすぎて読みにくい
- 若者向け商材なのに、企業風で堅すぎる印象
- 女性向けブランドなのに、無機質・モノクロ
──解決策
- ターゲット層の「好むテイスト」「使い慣れているUI」を事前にリサーチ
- デザインコンセプトに「ターゲットの感情や行動心理」を組み込む
- 決して“自分好み”で作らない。“お客様のため”のデザインを貫くことが大切
■旧式の技術(Flash・古いHTML/CSS)を使っている
Flashは2020年にすでにサポート終了。
今では表示されない、セキュリティ上も危険です。
──問題点
- Flashコンテンツはスマホや現行ブラウザで動かない
- 古いHTMLはSEO非対応・保守が難しい
- コードの可読性が低く、トラブルの原因になる
──解決策
- HTML5+CSS3でのモダンな構築が基本
- アニメーションはJavaScriptやCSSトランジションで代替
- 制作会社を選ぶ際にも「技術のアップデート状況」を確認すべき
■デザインにこだわりすぎて公開が遅れる
完成度を追求するあまり、公開タイミングが遅れてしまい、
機会損失に…というパターンはよくあります。
──典型例
- 色味やフォント選びに何週間もかかる
- 写真素材が決まらず進行が止まる
- 「もっと凝った動きを…」と終わらない要望ループ
──解決策
- 目的(CV獲得・信頼形成など)に直結する要素を優先
- 公開後に都度改善する「運用型の視点」を持つ
- “リリース後のPDCA”を前提に、80%でまず出す判断も大切
■ユーザー補助機能・アクセシビリティに配慮していない
「万人にやさしいデザイン」ができていないと、
一部ユーザーにとって使いづらいサイトになります。
──具体例
- 色覚障害のある方にとって識別できない配色
- スクリーンリーダーに対応していない
- altタグの未設定、フォームのラベルが曖昧
──解決策
- コントラスト比のチェック(WCAG2.1準拠)
- キーボード操作でも問題なく動くか確認
- alt、aria-label、ロール属性などの適切な実装
■まとめ:デザインは「伝えるための設計」
表面的な見た目ではなく、目的達成とユーザー視点に基づいた設計が、成果の出るデザインにつながります。
- 統一された世界観(トンマナ)でブランドの信頼を構築
- アニメやフォントは“読みやすさ”が最優先
- ターゲットの感覚に寄り添った色・雰囲気
- アクセス後の動線・行動誘導は設計段階で明確に
※制作会社選びに不安がある方は、こちらの記事も参考にどうぞ。
▶【プロ視点で選ぶ】失敗しないホームページ制作会社の選び方とは?
第四章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|コンテンツ編
ホームページの“中身”=コンテンツは、訪問者が最も注目する情報そのものです。
どれだけデザインが美しくても、コンテンツの質が低ければ「読む価値なし」と判断されてしまいます。
ここでは、特にありがちな「コンテンツのやってはいけないこと」を、実例とともに深掘りしていきます。
■無断転載・著作権違反
他社サイトからのコピペや画像の無断使用は、
法的リスクと信用失墜の原因に。
──よくあるNGパターン
- 競合サイトから文章を“少し言い換えて”転載
- Google画像検索で拾った画像をそのまま使用
- フリー素材の規約を読まずに商用利用
──何が問題?
- 著作権法違反により、訴訟や損害賠償の可能性あり
- Googleからコピーコンテンツとして評価が下がる
- 信頼を失い、ユーザー離脱や炎上リスクも
──解決策
- テキスト・画像ともに“自社オリジナル”を原則
- どうしても引用したい場合は、「出典明記+引用ルール遵守」
- 画像は商用利用可能な素材サイト or 自社撮影素材を使う
■ユーザー目線の構成になっていない
「会社が言いたいこと」ばかりで、
ユーザーが知りたいことが載っていないケースは非常に多いです。
──典型的な失敗例
- 長文で自社の理念を語るが、サービス内容は不明
- 初見の人にとって「何をしている会社か」が一目で伝わらない
- 問い合わせまでの流れや料金が不透明
──読者が求めているのは…
- 「自分に関係ある内容か?」
- 「どんなメリットがあるのか?」
- 「どのように頼めばいいのか?」
──解決策
- ファーストビューに明確なベネフィット・提供価値を記載
- コンテンツは「Who(誰が)」「What(何を)」「Why(なぜ)」「How(どうやって)」の順で構成
- 質問形式・箇条書き・図解を活用して、直感的に理解できる構成を意識する
■コンテンツの質が薄い・情報が浅い
「それっぽいことが書いてあるけど、読んでも得るものがない」状態では、
SEOでもユーザー評価でも上位は狙えません。
──よくある症状
- 内容がテンプレ通りで、どの会社のページを見ても似ている
- 実績や事例が一切掲載されていない
- 「わかりきった情報だけ」で構成されている
──ユーザーとGoogle両方が求めているのは…
- 専門性(Expertise)
- 信頼性(Trustworthiness)
- 独自性(Originality)
──解決策
- 事例・インタビュー・お客様の声など“自社だけが出せる情報”を入れる
- 業界知識・比較表・体験レポートなどの「役立つ情報」で差別化
- 1ページごとに検索意図を明確にした内容設計をする
■フォントや配色が読みにくい
「読みにくい=読まれない」です。
──見落とされがちな例
- 白背景 × 薄いグレー文字(コントラスト不足)
- 行間が狭すぎる or 逆に広すぎる
- 文字が画像の上に乗っていて視認性が悪い
──読みやすさを高めるには
- フォントサイズ:最低14px以上
- 行間(line-height):1.4〜1.8em
- 色:背景色とのコントラスト比に配慮(WCAG2.1準拠)
- セクションごとに余白をとることで「圧迫感」をなくす
■情報の鮮度が古い
3年前の情報が載ったままのサイト、信頼できますか?
──よくある放置パターン
- 「新着情報」や「お知らせ」が1年前で止まっている
- 掲載事例が古く、最新の制作実績がない
- 提供サービスの内容が変わっていてもページが未修正
──印象的にはこう見える
- 「この会社、ちゃんと運営されているのか?」
- 「更新が遅い=対応も遅そう」
- 「サービス内容も怪しいのでは…?」
──解決策
- 最低でも月に1回は更新(お知らせ・ブログ・事例など)
- 構造的に「更新箇所」をあらかじめ設計する(ブログ欄・事例欄など)
- Googleビジネスプロフィール(MEO)と連動した情報発信も有効
■誤字脱字・曖昧表現・断定しすぎる表現
言葉の細部は、企業の姿勢そのものを映す鏡です。
──よくある表現ミス
- 誤字脱字がそのまま掲載されている
- 「多分」「おそらく」など曖昧な表現
- 「日本一」「絶対」「確実に」などの断定表現(根拠なし)
──なぜ問題か
- 信頼性が損なわれる
- 景品表示法に抵触する可能性もある(特に健康系・金融系)
──解決策
- 必ず第三者校正を行う
- 「主観」ではなく、「事実ベース+数字」で伝える
- 煽りすぎず、等身大で伝える表現を心がける
■自社視点だけで完結している
自社の「言いたいこと」ばかりで、お客様の“聞きたいこと”が載っていないのは大きな機会損失です。
例:
- 会社の理念が1,000文字 → サービス内容は100文字だけ
- スタッフ紹介が中心で、お問い合わせ方法が不明
- 技術自慢はあるが「どんな人が対象なのか」が書かれていない
──解決策
- コンテンツ設計時に「ペルソナ(ターゲット)」を明確化
- ユーザーが持つ「よくある質問」から逆算して構成を考える
- “共感”→“納得”→“行動”の流れで組み立てると効果的
■まとめ:コンテンツは“信頼と価値”の源泉
デザインは第一印象。
でも、最終的にユーザーが判断するのは「中身の質」です。
- オリジナリティのある情報で差別化
- ユーザー目線でわかりやすく
- 定期的な更新・メンテナンス
- 信頼を生む正確な表現と構成
これらを意識することで、成果につながる“読まれるサイト”が実現できます。
第五章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|SEO編
SEO(検索エンジン最適化)は、“ホームページから集客したい”と考えるなら欠かせない施策です。
しかし、SEOには「やるべきこと」と同じくらい、「やってはいけないこと」も存在します。
それを知らずに対策すると、むしろ検索順位を下げてしまうケースすらあるのです。
ここでは、現代のGoogle基準におけるSEOのタブーを、実例つきで詳しく解説します。
■キーワードの過剰埋め込み(詰め込みすぎ)
「宇都宮のホームページ制作なら宇都宮で人気のホームページ制作会社の当社にお任せください!」
こんな文章、読みにくくないですか?
──NGな理由
- Googleは「不自然な文章」をスパムと判断する
- 読者の離脱率が上がり、サイト評価が下がる
- 結果的に“順位が上がらない”どころか“下がる”
──正しい考え方
- キーワードは文脈の中で自然に使うのが鉄則
- 対策キーワードが“必要な場所”にあればOK(タイトル・h1・本文冒頭など)
- キーワード密度より「読者にとって意味があるか」を優先
■メタキーワードの過信・乱用
meta keywordsタグはもはや無意味です。
──かつての手法
<meta name="keywords" content="宇都宮,ホームページ制作,格安,SEO,WEB制作会社">
──今の実態
- Googleは2009年以降、このタグを検索順位評価に使っていない
- 対策キーワードが競合に丸見えになるだけ
──やるべきこと
- meta description(説明文)の最適化はまだ有効
- タイトルタグ・本文構造・内部リンク設計の方が何倍も重要
■外部リンク購入・リンク集への登録
被リンクはSEOに有効。
…ですが、「どこから・どう得るか」が超重要です。
──NGリンク例
- 海外の無関係なリンクファーム
- お金を払って得たリンク(ペナルティ対象)
- 意味のない相互リンク(ランキングサイトなど)
──Googleからのペナルティ事例
- 大手企業でも、被リンク操作で順位急落 → 圏外に飛ばされたケースあり
──正攻法
- 良質な記事コンテンツから自然にリンクされることを目指す
- SNSやnoteなどで拡散し、被リンクのきっかけをつくる
- 実績紹介・お客様の声ページも「引用元として貼られやすい」
■隠しテキスト・隠しリンク
背景と同じ色の文字、小さすぎて見えない文字、画像の背後に埋めたリンク...
これはすべて“スパム”です。
──やってはいけない具体例
<p style="color:#ffffff; font-size:1px;">宇都宮 ホームページ制作 栃木 SEO 対策 おすすめ</p
>
──最近の検索エンジンはめちゃくちゃ優秀
- Googleは隠しテキストや隠しリンクを100%見抜く
- 発見されれば手動ペナルティが下され、検索圏外に飛ばされる可能性も
■重複コンテンツ(カニバリゼーション)
同じようなページを大量に作っても、評価は“分散”されるだけです。
──よくある失敗
- 各市町村ごとに「ほぼ同じ文章+地名だけ変えたページ」を量産
- 商品説明ページを複数コピーして使いまわし
──カニバリゼーションとは?
- 似た内容の複数ページがお互いの評価を奪い合っている状態
- Googleも「どのページを上位表示させればいいか分からない」
──対処法
- コンテンツごとに対象ユーザーと目的を明確化
- 地域ページなら“そのエリア独自の事例・特徴”を入れる
- canonicalタグを使って“正規ページ”を指定するのも一手
■被リンクだけに頼りすぎる
昔は「被リンク数が多い=強いサイト」でした。
でも今は、コンテンツの質・サイトの構造・E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)が重視されています。
──「リンクがあればOK」はもう古い
- 「中身スカスカ+大量リンク」は評価されない
- むしろコンテンツがないと“不自然リンク”扱い
──対策
- 質の高い情報発信を継続し、「自然に貼られるリンク」を狙う
- “リンクをもらう前提”の設計(例:統計データ/専門記事)
■title・descriptionの最適化を怠る
ページタイトルや説明文が適当だと、クリックされず=評価されない。
──ありがちな例
<title>サービス</title>
<meta name="description" content="会社のサービス紹介ページです。">
──改善例
<title>宇都宮で格安ホームページ制作|月額0円プラン対応【〇〇Web】</title>
<meta name="description" content="栃木・宇都宮エリアでSEO対策込みのホームページ制作なら〇〇Web。初期費用・月額費用を抑えて高品質なWebサイトを構築します。無料相談受付中!">
──ポイント
- キーワード+ベネフィット+地域性を盛り込む
- 文字数はtitleで30〜35文字、descriptionで90〜120文字が目安
- クリック率を意識して“魅せる文章”を設計
■内部リンク設計が不十分
せっかく書いたコンテンツも、“孤立ページ”では意味がありません。
──よくあるミス
- ブログが単発で終わっており、他ページへの導線がない
- サービスページからコラムや実績へのリンクがない
- フッターやサイドバーにリンクが貼られていない
──解決策
- 関連記事・実績・FAQ・お問い合わせなどへ内部リンクを配置
- グローバルメニュー・パンくず・フッターで“回遊できる導線”を構築
- 「読者が次に知りたい情報」を想定し、導線設計から逆算する
■まとめ:SEOは“地味な積み重ね”こそが最短ルート
- 過剰なキーワード埋め込みやリンク操作はNG
- 自然で信頼性のあるコンテンツが評価される
- 技術より「ユーザーへの価値提供」に本質がある
正しいSEO=信頼の蓄積です。
派手な裏技ではなく、地に足のついた対策を一つずつ積み上げましょう。
SEOに限らずホームページ制作全体でよく使われる用語については、
▶ 【保存版】ホームページ制作の専門用語をわかりやすく解説!
でまとめて解説していますので、あわせて参考にしてみてください。
第六章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|運用編
ホームページは作って終わりではなく、育てていくもの。
公開後にどのように更新・改善していくかで、集客や信頼度に大きな差が生まれます。
ここでは、“運用面でのやってはいけないこと”を、初心者にもわかりやすく、具体的にご紹介します。
■更新が止まったまま放置している
「とりあえず作ったけど、ブログやお知らせは最初だけ更新して終わり…」
この状態、ユーザーにもGoogleにも悪印象です。
──起きやすい問題
- 「この会社、まだ営業してるの?」と疑われる
- 競合他社が最新情報を出している中で、埋もれていく
- 古い情報のままで問い合わせされ、トラブルに発展するケースも
──対策
- 月1回でも良いので、定期的に更新する習慣をつける
- ブログだけでなく「実績紹介」「よくある質問」「お知らせ」も有効
- 書く内容に困ったら → 「季節ネタ」「お客様の声」「ちょっとした改善事例」などでもOK
■保守・メンテナンスを怠る
ホームページも「車の点検」と同じ。放置すれば壊れます。
──よくあるリスク
- WordPressの更新を放置してセキュリティホールが発生
- お問い合わせフォームがいつの間にか機能していない
- サーバー証明書(SSL)の期限が切れて、警告表示が出てしまう
──最低限やるべき保守内容
- WordPressやプラグイン、テーマのアップデート
- フォームの動作チェック(テスト送信)
- SSL証明書の自動更新設定
- Googleアナリティクス・サーチコンソールの確認
- ホームページ内の表示崩れチェック
■運用担当がいない/属人化している
「担当者が辞めてしまい、誰も管理できなくなった…」
これは本当によくある話です。
──起きがちな問題
- ログインIDやFTP情報が分からず、更新できない
- 担当者だけが使えるツール・フォーマットで属人化
- 引き継ぎがないまま、トラブル発生 → 外部業者も手出しできない
──解決のポイント
- ログイン情報・契約状況・操作マニュアルはチームで共有
- 複数人で“最低限の更新ができる体制”を整える
- 不安がある場合は外注で運用保守を依頼するのも一つの手段
■分析・改善をしていない(PDCAが回っていない)
「なんとなくブログを書いている」「どのページが見られているのか知らない」
これでは、ホームページの“改善”にはつながりません。
──実際に起きる弊害
- 反応のないページに時間をかけてしまう
- 問い合わせの増減要因が分からない
- キャンペーンの効果検証ができない
──対策
- Googleアナリティクス(GA4)とGoogle Search Consoleの導入は必須
- 毎月のアクセス状況・離脱率・検索ワードを確認
- 数字をもとに「改善→テスト→再調整」の流れをつくる
──おすすめツール
- GA4(アクセス解析)
- Search Console(検索クエリ・インデックス状況)
- Microsoft Clarity(ヒートマップ・スクロール分析)
■SNS・Googleビジネスプロフィールと連携していない
「ホームページだけ作ってSNSは放置」「Googleマップに載っていない」
これでは流入チャンスを自ら減らしているようなものです。
──SNSやMEO(マップ対策)の活用例
- Instagramでビジュアル投稿 → ホームページへ誘導
- Googleビジネスプロフィールの投稿欄でキャンペーン告知
- SNSと連動した“季節イベントページ”を設置
──連携のコツ
- SNSのプロフィール欄にホームページのリンクを必ず設置
- ホームページに「Instagramの投稿表示」や「SNSフォローボタン」を設置
- Googleマップ上でもWebサイトリンクはクリック率が高い要素
■お知らせ欄が機械的すぎる
「年末年始の休業について」「夏季休業のご案内」だけの更新履歴…
それ、ユーザーはあまり求めていません。
──ありがちな「もったいない」例
- 重要なお知らせ以外は更新されていない
- コンテンツが機械的すぎて人間味がない
──改善ポイント
- お知らせにも“プチコラム”や“担当者の一言”を添えると印象アップ
- 「実績紹介へのリンク」「関連サービスの紹介」なども入れる
- お知らせを“販促の場”として活用する意識を持つ
■継続的に発信するコンテンツを設計していない
「ブログネタがない」「投稿しても反応が薄い」
これ、仕組みがないことが原因です。
──コンテンツ設計の基本
- 事例紹介(施工事例・お客様の声)
- 専門知識の提供(Q&A・コラム)
- 季節・イベント対応(〇〇キャンペーン、〇〇対策)
──おすすめ施策
- 「毎月〇日は〇〇更新」とルール化
- 一人でやるのが難しい場合 → 外部に記事依頼する仕組みを作る
- 「投稿カレンダー」「ネタ帳」をチームで共有する
■まとめ:運用で手を抜くと“死んだサイト”になります
- 更新が止まれば信頼も止まる
- 保守・分析・改善がなければ成長しない
- SNSやGoogleとの連携は“時代の必須項目”
ホームページの運用こそ、成果への道を切り拓く鍵です。
保守・運用について、下記記事も参考にしてみてください。
▶ 【トラブル回避】ホームページ保守管理が必要な理由とは?
第七章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|制作会社選定編
ホームページの成否は、どの制作会社に依頼するかで8割決まると言っても過言ではありません。
「安いから」「近いから」といった理由だけで選んでしまうと、
あとから「思っていたものと違う…」と後悔するケースも多いのです。
ここでは、制作会社選びで陥りがちな“やってはいけないこと”を詳しく解説します。
■費用の安さだけで選ぶ
「制作費が○万円だったから即決」
それ、本当に“自分の目的”に合っていますか?
──よくある失敗例
- 激安業者に依頼 → テンプレだけ渡されて終わる
- デザインはできたけどSEOや集客導線はスカスカ
- 修正対応が一切なく、放置されたまま
──判断基準の見直し
- “何をやってくれるのか”を明確に聞く
- 見積もりの内訳が曖昧な会社は避ける
- 「初期費用+運用費+保守費」の総額で比較する
■過剰なリース契約・中途解約不可の契約を結ぶ
「初期費用ゼロ!月々たったの1万円!」
このキャッチに注意が必要です。
──隠れた落とし穴
- 実態は5年リースなどの高額長期契約
- 解約不可 or 解約金が高額
- サイトの所有権が制作会社側にある
経済産業省も以下のように注意喚起しています:
▶ホームページソフトなどのリース契約はしっかり考えてから
──防ぐには
- 所有権が誰にあるかを必ず確認
- サーバーやドメインの契約先がどこか確認
- できれば月額型ではなく、買い切り+保守契約が理想
■実績を確認せずに契約してしまう
「ホームページの雰囲気が良かったから」だけで選ぶのは危険です。
──チェックすべきポイント
- 実際にどんな業種のホームページを制作してきたか
- 自社と似た目的・規模の事例があるか
- そのホームページが今も更新されているか・成果を出しているか
→ ポートフォリオは“仕上がりの美しさ”より“結果”を重視して見ましょう。
■担当者との相性・対応力を見極めていない
制作会社の“顔”は、実際に対応してくれる担当者そのものです。
──避けたいタイプ
- 質問への回答が曖昧
- 打ち合わせに時間を取ってくれない
- こちらの要望を理解せず、自社の型にはめようとする
──信頼できる担当者の特徴
- 初回のヒアリングが丁寧で、業界やビジネスに関心を持ってくれる
- 難しいこともわかりやすい言葉で説明してくれる
- 要望を咀嚼して、より良い提案につなげてくれる
■得意分野を確認していない
制作会社にも“向き不向き”があります。
──たとえば…
- ブランドサイトに強いが、集客導線は弱い
- ECサイト構築は得意だが、デザインの自由度は低い
- 高級感あるデザインは得意だが、小規模対応には消極的
──チェックポイント
- 自社が求める目的(問い合わせ増・採用強化・売上アップ)に沿った実績があるか
- 「どんな業種に強いか」「得意なツールは何か」などを質問してみる
- 見積もり段階で提案資料を見せてもらうと判断しやすい
■口コミや評判をチェックしていない
実際に依頼した人の声ほど信頼できる情報はありません。
──確認方法
- Googleマップの口コミ(ネガティブ意見も参考に)
- SNSでの評判(#社名 などで検索)
- 制作会社のサイト内にある「お客様の声」
※ただし、サクラ投稿や自作自演の可能性もあるので複数ソースから判断を。
■「制作後の支援内容」を確認していない
「納品後は一気に対応が適当になった…」という話、実はよく聞きます。
──納品後に多いトラブル
- 更新方法のレクチャーが一切ない
- エラーやバグに対応してくれない
- 新しいページ追加が割高で、外注し直すことに
──依頼前に確認したいこと
- 保守やサポートはどこまで含まれるか?
- 操作マニュアルは提供されるか?
- 自分たちで更新しやすい設計になっているか?
■まとめ:制作会社は“伴走者”で選ぶ
ホームページ制作は、“買い切り”ではなく“長期的なパートナー選び”です。
だからこそ、
- 目的に合っているか
- 対応が誠実か
- 契約がフェアか
をしっかり見極めて、安心して任せられる“人と会社”を選ぶことが成功への近道です。
→制作会社選びで後悔しないために、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。
▶ 【プロ視点で選ぶ】失敗しないホームページ制作会社の選び方とは?
第八章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|無料ツール活用編
Wix・STUDIO・ペライチなど、
無料・低コストで使えるホームページ作成ツールは年々進化しています。
しかし、こうしたツールは手軽な反面、使い方を誤るとビジネス利用において大きな機会損失や信頼の低下を招くことも。
ここでは、無料ツール活用時にありがちな「やってはいけないこと」を、プロ視点で深掘りしていきます。
■無料ドメインのまま運用している
無料ツールを使うと、「〇〇.wixsite.com」や「〇〇.studio.site」などのサブドメインでサイトが生成されます。
──しかしそのままだと…
- 信頼感が著しく下がる(無料感が伝わる)
- SEOで不利(ドメイン評価が積み上がらない)
- 名刺や広告に載せづらい(ブランディングに不向き)
──対応策
→ 月額数百円〜で独自ドメイン(.com/.jp など)を取得して接続するのがベストです。
ドメインは「自分の看板」。
無料URLのままでは、借り物の商店にしか見えません。
■無関係な広告を非表示にしていない
無料プランでは、ツール側の広告が強制的に表示されることがほとんどです。
──たとえば…
- ヘッダーに「このサイトはWixで作成されました」
- サイドに他社商品のバナーが出る
- フッターにSTUDIOのロゴが目立つ
──問題点
- 自社のブランディングにマイナス
- 誤クリックで離脱される
- 広告の内容次第では企業イメージを損なう可能性も
→ 少額の月額費用で広告を非表示にできるプランを選びましょう。
■「無料だから」という理由だけで選んでいる
ツール選定でよくあるのが、「お金かからないし、とりあえずこれでいいか」という安易な選択です。
──しかし、無料ツールには制約がつきもの
- デザインカスタマイズの自由度が低い
- ページ数や容量に制限がある
- SEOやアクセス解析の機能が乏しい
- 決済機能や会員制サイト機能が使えない
──ポイント
→ 「誰に」「何を伝え」「どう行動してもらいたいか」
に合った機能があるかを基準に選ぶべきです。
目的に合っていないと、あとから“作り直し”のコストが余計にかかります。
■ランディングページ(LP)に使ってしまう
Wixやペライチは「簡単に1ページで完結するサイトを作れる」ことが売りですが、
広告や集客目的の本格的なLP(ランディングページ)制作には不向きなケースも。
──なぜか?
- ページスピードが遅くなる
- A/Bテストなど高度なマーケティング施策が行いにくい
- デザインテンプレートに制限がある
- データベースとの連携や柔軟なフォーム設計が難しい
→ 本格的なLPはWordPressや専用のLPビルダー(STUDIO Proなど)で作成するのがおすすめです。
■更新・保守ができる人がいないのに複雑なテンプレートを選ぶ
「おしゃれなデザインだったから」だけで複雑な構成のテンプレートを選ぶと、あとで更新作業に詰みます。
──ありがちな問題
- セクション構成が複雑すぎて、どこを触ればいいかわからない
- 編集時にレイアウトが崩れてしまう
- 画像やアイコンの差し替えが手間すぎて放置…
──対策
→ 自分または社内で更新が可能かどうかを基準にテンプレートを選びましょう。
誰でも操作できる=運用が続けやすい=成果に結びつきやすい、ということです。
■メールフォームがない or 非常に簡素
無料ツールの多くは、メールフォームの自由度が低いです。
- 「名前」「メールアドレス」だけで終わってしまう
- 自動返信メールが送れない
- スパム対策ができていない
→ お問い合わせフォームは信頼感と直結します。
メールフォームは「企業との接点」。
この完成度が、ユーザーの“行動のしやすさ”を左右します。
■月額・年間コストを把握していない
無料で始められるツールでも、実際にビジネスで使おうとすると、追加オプションが必要になります。
──実際にかかる費用例
- 独自ドメイン取得費:1,000〜3,000円/年
- 広告非表示オプション:500〜1,500円/月
- アクセス解析連携:一部ツールでは有料
- フォーム機能拡張:月額オプション
→ 結果的に「意外とコストがかかっていた…」というケースが非常に多いのです。
あらかじめ、必要な機能の費用を一覧化して、トータルコストを見積もっておくと安心です。
■まとめ:無料ツールは“目的が明確なとき”に選ぶべき
無料ツールは、以下のようなケースでは非常に有効です:
- とりあえず名刺代わりのページがほしい
- 採用特設ページなど一時的な用途
- SNSと連携したキャンペーン用サイト
- プロトタイプとしての構築
一方で、ブランディング・集客・信頼性・拡張性を重視するなら、
WordPressや本格CMSでの構築、あるいはプロへの依頼もおすすめです。
▶ 参考記事:【徹底比較】自作 vs プロに依頼|ホームページ制作はどちらがおすすめ?
「手軽に作る」ことと「成果を出す」ことは、必ずしも一致しません。
目的や運用体制を見極めたうえで、最適な選択をしていきましょう。
第九章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|運用・更新編
ホームページは「作って終わり」ではなく、「育てて成果につなげていくための運用」が不可欠です。
しかし、構築後の運用フェーズでやってしまいがちなミスは意外と多く、
更新が滞ることでせっかくの投資が“死んだ資産”になってしまうケースも少なくありません。
ここでは、運用段階で注意すべき「やってはいけないこと」を徹底解説します。
■更新担当者を決めていない
制作完了後、「誰が更新をするか?」が決まっていないと、こんな事態に陥ります。
- 最新情報が更新されず、古い情報が放置
- お知らせ欄が「3年前の年末営業案内」で止まっている
- 問い合わせフォームの不具合に気づかない
特に、医療・士業・教育などの業界では、“古さ”が信頼を損なう最大の要因になります。
──対策
- 社内に更新担当者を明確に決める
- 外注する場合は保守契約を締結しておく
→「誰かがやるだろう」ではなく、
「誰が、いつ、何をするのか」まで決めておくのが理想です。
■定期的な更新をしていない
Googleは、「更新頻度が高いサイトを好む傾向」があります。
──更新が止まっていると…
- 検索順位が下がる
- “営業してるのか不安”とユーザーが感じる
- 問い合わせの信頼率が下がる
──最低限の更新ネタでもOK
- スタッフの紹介や変更
- お客様の声や施工事例
- ブログ(業界の豆知識・お知らせ・お役立ち情報)
→ 月1回以上の更新を目安にしましょう。
内容のボリュームよりも、「動いている感」を維持することがポイントです。
■WordPressなどのアップデートを放置している
WordPressやプラグイン・テーマには、定期的なバージョンアップが配信されます。
──放置していると…
- セキュリティホールが放置され、サイトが改ざんされる可能性
- 表示崩れや動作不良のリスク
- サイトが真っ白になってしまうことも
──対策
- 月1回〜2ヶ月に1回はアップデートを確認
- 本番環境の前にテスト環境で動作確認を行う
- よくわからない場合は、保守業者に依頼
→ セキュリティ対策は、「やられてからでは遅い」という前提で動くべきです。
■バックアップを取っていない
「突然サイトが壊れた」「サーバー障害でデータが消えた」——
こうした“まさか”の事態に備えるのがバックアップです。
──よくあるバックアップ漏れの原因
- 自動バックアップがOFFになっていた
- 手動でしか取っていない
- バックアップデータを同じサーバーに保管していた
──対策
- 外部ストレージ(Google Drive、Dropbox)やクラウド保管を活用
- WordPressなら「All-in-One WP Migration」「UpdraftPlus」などの定番プラグインを活用
- 月1〜週1程度で定期的に自動保存されるよう設定
■アクセス解析を導入していない・活用していない
「せっかくホームページを作ったのに、誰が見ているかまったく分からない」という状態では、改善のしようがありません。
──導入すべき代表的なツール
- Google Analytics(アクセス数や流入元)
- Google Search Console(検索キーワードや表示回数)
──活用例
- どのページがよく見られているか?
- 離脱率が高いページはどこか?
- 検索経由で来ているキーワードは?
→ アクセス解析は“答え合わせの道具”です。
感覚で改善せず、数字をもとに判断しましょう。
■メールフォームや機能の動作チェックをしていない
想像以上によくあるのが、
- メールが届いていない
- スマホでフォーム送信ができない
- ファイル添付がうまくいかない といった、問い合わせフォームの不具合です。
→ 最低でも「月1回」または「システム更新後」は、必ずフォーム送信のテストを行いましょう。
■更新が面倒で放置 → 結局リニューアルの二度手間
「ちょっと更新するだけなのに…」と感じているうちに、どんどんサイトが古くなってしまい、
- デザインも機能も現代に合っていない
- 内容が誤っている箇所が複数
- 修正コストが高くつく
という状態になり、結局フルリニューアルが必要に…というケースもよくあります。
→ 最初から「更新しやすい設計(CMSや簡易構成)」を意識しておくと、こうした負担は大きく軽減できます。
■まとめ:ホームページは“育ててるもの”
運用とは、「更新して、反応を見て、改善する」。
この“小さなPDCA”を積み重ねる作業です。
逆に、「放置」や「アップデート未実施」は、
集客だけでなく信頼の喪失やセキュリティリスクにも直結します。
プロの保守サービスを活用するのもひとつの手段です。
無理なく、確実に“成果を育てる運用体制”を構築していきましょう。
関連記事:▶ 【トラブル回避】ホームページ保守管理が必要な理由とは?
第十章|ホームページ制作・作成でやってはいけないこと|まとめとチェックリスト
これまでお伝えしてきた「やってはいけないこと」は、
単なるミスではなく、成果を大きく左右する“落とし穴”です。
ホームページは、設計・デザイン・コンテンツ・SEO・運用など、
すべての要素が連動してこそ真価を発揮します。
ここでは全体の総まとめと、すぐに実践できるチェックリストを用意しました。
■総まとめ:やってはいけないことは“成果を遠ざける行動”
カテゴリ | やってはいけないこと | リスク・影響 |
---|---|---|
設計編 | ターゲット不明/導線が曖昧 | コンバージョンしないサイトに |
構築編 | 無料サーバー/SSLなし/速度軽視 | 表示エラー・低評価の原因に |
デザイン編 | フォント小/演出過多/一貫性なし | 離脱・信頼低下・使いにくさ |
コンテンツ編 | コピー文章/情報が薄い | SEO評価が下がる・信用を失う |
SEO編 | キーワード詰め込み/隠しリンク | ペナルティで検索圏外に |
集客編 | 想定ユーザー不明/情報不足 | 問い合わせにつながらない |
機能編 | フォーム不備/非対応機能多数 | UX劣化・成果機会の損失 |
ツール編 | 無料ドメイン/広告放置 | 信用性の欠如・商用利用に不向き |
運用編 | 放置/更新未実施/担当不明 | 信頼喪失・セキュリティリスク |
制作会社選定編 | 説明不足の契約/担当者不在 | 制作後にトラブル続出 |
■チェックリスト:公開前・運用中にチェックしておきたい30項目
▼設計・構築
- ターゲットや目的が明確になっている
- ドメインとサーバーは信頼性のある有料プラン
- SSL化(https)されている
- URL正規化(canonical設定など)済み
- パンくずリスト・サイトマップがある
- 表示速度対策(画像最適化・キャッシュなど)済み
- モバイル対応(レスポンシブ)になっている
▼デザイン・UI
- フォントサイズは16px以上で読みやすい
- 配色に統一感があり、コントラストが十分
- 無駄なアニメーションや演出が多くない
- ユーザー導線(ナビゲーション)が明確
- 各ページでデザインのトンマナが統一されている
▼コンテンツ
- 他サイトのコピー・転載をしていない
- ベネフィットや導線が伝わる構成になっている
- 写真や実績など“自社だけの情報”が入っている
- 誤字脱字・古い表現などのチェック済み
- 信頼できる情報源(出典)を使っている
▼SEO
- meta description・titleタグが適切に設定されている
- キーワードの詰め込みすぎになっていない
- コンテンツが重複していない(カニバリ回避)
- alt属性(画像の説明)が設定されている
- 外部リンクに不自然なパターンがない
▼運用・保守
- WordPressやテーマ・プラグインは最新状態
- バックアップが定期的に取得されている
- Google Analytics・Search Console導入済み
- 問い合わせフォームは問題なく送信できる
- 月1回以上の情報更新が行われている
- 運用担当者(または保守業者)が明確になっている
■最後に:成果の出るホームページにするために
ホームページ制作は、見た目の完成度ではなく「目的を果たすか」がすべてです。
そして、“やってはいけないこと”を避けるだけでも、成果の出る確率は確実に上がります。
逆に言えば、
- ターゲット不明な構成
- 更新されない古い情報
- 誰にも届かないSEO
- スマホ非対応
- セキュリティの甘さ などは、どれだけ高額な制作費をかけても無意味に終わる可能性があるのです。
「成果を出すために、今なにが必要か?」に迷ったら、ぜひ一度ご相談ください。
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